インクルーシブ教育の推進について

藤井しんすけ質疑

質疑を行う藤井しんすけ

 インクルーシブ教育実践推進校のパイロット校である足柄高校では、平成29年度に入学した現在の1年生は8名であり、また、30年度の入学者選抜に志願した中学生も4名と、少ない状況にある。  一方で、足柄高校が所在する県西地域のうち、現在、連携募集の対象となっていない中学校に在籍し、志願ができない中学生や保護者、中学校の校長等からは、足柄高校に志願できるようにしてほしいとの要望もあると聞く。
 足柄高校において、連携募集に志願する中学生が少ない状況については、県西地域においてインクルーシブ教育を円滑に進めていくためにも、早期に対応することが必要と考える。

 そこで、足柄高校の状況を踏まえ、今後、県西地域におけるインクルーシブ教育の推進に、どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

教育長答弁

 現在、インクルーシブ教育実践推進校のパイロット校3校では、中学校から連続した学びの中でインクルーシブ教育を展開できるよう、学校教育法等に基づく、連携型中高一貫教育を実施しています。
 そのため、連携募集に志願できる、障がいのある中学生は、各パイロット校が所在する地域の中学校に在籍している生徒に、限られています。
 こうした中、足柄高校では、茅ケ崎高校や厚木西高校に比べ、連携する中学校の数が少ないことなどから、志願者が増えにくい、という状況があります。
 一方で、現在、足柄高校の連携募集の対象となっている、南足柄市と足柄上郡以外の県西地域の、生徒・保護者や中学校長などから、志願できる地域を拡大してほしい、というご要望をいただいています。
 県教育委員会では、これらの状況を踏まえ、より多くの中学生が志願について検討できるようにするなど、県西地域におけるインクルーシブ教育を進めるための環境を整えていくことが、大切と考えています。
 そのため、現在の中学2年生を対象に、足柄高校で行う平成31年度の入学者選抜では、これまでの連携募集に加え、小田原市と足柄下郡の中学校に在籍する、障がいのある生徒を対象とした特別募集を、実施したいと考えております。
 県教育委員会では、足柄高校で、障がいのある中学生を受け入れる地域を、県西地域全体に拡大するとともに、各市町の教育委員会や中学校にも、ご協力いただきながら、インクルーシブ教育の一層の推進に、努めてまいります。

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