本県における救出救助体制の強化について

藤井しんすけ質疑

質疑を行う藤井しんすけ

 災害対策を進めるうえで、課題と捉えているのは、大規模災害で被災した住民の救出救助を担う、市町村消防の対応力強化である。一口に市町村消防といっても規模や体制は様々であり、市町村消防の対応力底上げ、平準化が必要ではないかと思っている。
 消防体制の整備は基本的には市町村の役割ではあるが、県は、広域的な観点から、かながわ消防の適切な運営を含め、市町村毎の消防の体制の違いにも留意し、県全体の消防力、特に救出救助の体制強化を図る必要があると考える。
 そこで、災害が大規模化、多様化する中、消防が対応すべき事案は、多岐にわたりかつ高度になってきている。そうした中で、市町村消防の規模や体制如何に関わらず、大規模災害時の救出救助が円滑に行えるよう、消防の対応力強化や応援体制の更なる充実などが必要だと考えるが、県はどのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

くらし安全防災局長答弁

答弁を行うくらし安全防災局長

 近年、災害が激甚化、頻発化している中、いつ、どこで災害が発生しても、迅速に救出救助活動が行えるよう、市町村消防の対応力や応援体制を強化することは大変重要です。  県では、市町村消防の対応力強化に向けて、消防の広域化を進めており、本年4月からは、茅ケ崎市と寒川町で、県内4例目となる広域化が実現します。  こうした取組に必要な施設や資機材等の整備に対して、県は、市町村地域防災力強化事業費補助金により、強力に支援しています。  また、単独の市町村では対応が困難な大規模災害が発生した際に、県の総合調整の下で、県内消防本部が一丸となって対応する、かながわ消防の仕組みを、全国に先駆けて構築しています。  その初動体制の強化に向けて、県は、LINE WORKSを活用したKアラートを導入し、県と県内消防本部が、被災状況などを、迅速に共有できるようにしました。  さらに、救出・救助技術の向上に向けて、消防学校に整備した、全国最大規模の訓練施設「神奈川版ディザスターシティ」に加え、来年度は、実際の火災を再現できる、実火災体験型訓練施設を新たに整備したいと考えています。  県としては、こうした取組を通じて、大規模災害時に円滑な救出救助が行えるよう、消防の対応力強化や、応援体制の更なる充実に、しっかりと取り組んでまいります。

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